お遍路の持ち物



お遍路さんといえば、白装束に菅笠、金剛杖という姿が思い起こされる。ひとつひとつの持ち物にも、意味がある。

金剛杖(こんごうづえ):
これは単なる杖としての用途のために持つのではなく、弘法大師の分身としてとても大事にされる。執金剛神(仁王様)の持つ金剛杵(こんごうしょ)をかたどり、真上部は五輪(地水火風空)をあらわす。巡礼者が巡礼の途中で死ぬと、金剛杖を塔婆のかわりに立てたなどという話もある。

菅笠(すげがさ):
笠には「迷故三界城 悟故十方空 本来東西無 何処有南北(迷うが故に三界に城あり、悟が故に十方は空なり、本来東西なく、何処にか南北有り)」と書かれている。

笈摺(おいずる・白衣のこと):
背負った荷物で着物の背が摺り破れないように、つけたのが笈摺だった。しかし、現在は笈摺に御朱印をいただき、死後の旅路につけるものとされている。



納札(おさめふだ):
日付や自分の名前などを書いて、納める紙。巡礼の回数によって札の色が違う。
1〜4回
5〜7回
8〜24回
25〜49回
50〜99回
100回以上
100回まわる人なんかいるの?って思っちゃうけど、これがいるんです。こういう人の札や杖には霊力があるとみなされていて、それに触ると病気が治るなどと言われている。納札は寺院へ納めるほか、お接待してくれた人に名刺代わりに渡したりするという使い方もするので、参道の出店などには、この錦の札を飾ってあるところがあった。


その他:
頭陀袋(ずだぶくろ)、手甲(てっこう)、脚絆(きゃはん)、輪袈裟(わげさ)、持ち鈴、経本、数珠(じゅず)、納経帳など。



伊予鉄道ホームページの参照。



Next  Index



日本の良いもの・美しいもの HOME