お遍路日記 3日目

(5月21日)


4:30 起床。(勝手に目が覚めてしまう。)
6:00 朝食。
7:00 境内を少し散策したのち出発。

今日の予定。
 第13番 大日寺(だいにちじ/第4番と同名)。
 第12番 焼山寺(しょうさんじ)。
 第20番 鶴林寺(かくりんじ)。
 第21番 太龍寺(たいりゅうじ)。
 第22番 平等寺(びょうどうじ)。
 第23番 薬王寺(やくおうじ)。

今日のルートは山の中のお寺ばかり。昨日は寺と寺の間の距離が短かったのにくらべて、今日は次の寺までバスで約1時間。



第13番 大日寺(だいにちじ)

御本尊 十一面観音
御真言 おん まか きやろにきや そわか

天気はいいが風が冷たく、寒いので長袖を着る。(それまではずっと白衣の下は半袖のTシャツ一枚だった。)


第12番 焼山寺(しょうさんじ)

御本尊 虚空蔵菩薩
御真言 なうぼう あきやしや きやらばや おん ありきや まりぼり そわか

ここは道が細いので我々のバスが入れないため、途中マイクロバスに乗り換え、細くてうねうねした道を(窓から見下ろすと崖下で、こわいのだ)登った。

今日は天気がいい。こんな山奥で昨日のような雨だったら危険だったろう。「これもお大師様のお陰」

杉の木立がみごとで、本堂も大師堂も木造のすばらしい建物だった。

マイクロバスで下りてきたところの「田中食堂」で、なんとまだ10:30なのに昼食。「うどん」と「かやくごはん」で、「うどん」はなんと食べ放題。かやくごはんは持ち帰りができるようになっている。



第20番 鶴林寺(かくりんじ)

御本尊 地蔵菩薩
御真言 おん かかかび さんまえい そわか

焼山寺から「おつるさん」鶴林寺までは、1時間半。また、ものすごい山道を走った。(ここを歩く人もいるのだから、すごい。)「鶴林寺」という名前のとおり、本堂の両脇に大きな鶴の像がある。



第21番 太龍寺(たいりゅうじ)

御本尊 虚空蔵菩薩
御真言 なうぼう あきやしや きやらばや おん ありきや まりぼり そわか。

すごーく長いロープウエイで行き着いたところが太龍寺。途中に弘法大師が「虚空蔵求聞持法」(こくうぞうぐもんじほう)を習得したという舎心嶽(しゃしんがたけ)が見える。ちなみ「虚空蔵求聞持法」とは虚空蔵菩薩の真言を百万遍唱えるというもの。

なぜ虚空蔵菩薩なのかというと、弘法大師が虎年生まれで、虎年の守り本尊が虚空蔵菩薩だからだ、という説がある。わたしも虎年なんだー。でも、虚空蔵菩薩の真言は長くて言いにくいし覚えられない。百万遍どころか一回だってまともに唱えられないのであった。

太龍寺は何もかも素敵だった。ロープウエイでひょいと登ってしまった私でさえ、この寺に入ったら、なんともいえない気分になる。これが、苦労して苦労して歩いて登ったのだったら、この寺に着いた時感動して涙がでちゃうんじゃないだろうか。



第22番 平等寺(びょうどうじ)

御本尊 薬師如来
御真言 おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

怪我や病気で手足が不自由になった人が、四国遍路によって救われ、感謝をこめて納めた「いざり車」(歩けない人がそれに乗って動く箱のようなもの)やギプスなどがある。また万病に効くという霊水の湧き出る、白水の井戸があり、水を容器にいれて持ち帰る。

(写真は、境内の売店(?)にいた猫。親猫の右手に注目。)


第23番 薬王寺(やくおうじ)

御本尊 薬師如来
御真言 おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

今日の宿泊寺、そして今回の「阿波一国参り」の最後の寺。ウミガメが産卵にくるという日和佐(ひわさ)の海を見下ろす高台に立っている。三十三段の女厄坂、四十二段の男厄坂をのぼり本堂へ。夕焼けの中で最後のお参り。

この頃には皆、一連の動作がスムースに出来るようになっていて、お経の声もそろうようになっていた。ああ、これで終りなんだと思うと、さわやかな、そしてなにやら寂しいような気持だった。

5:30 宿に入る。宿は薬王寺の宿坊だが、寺の境内にあるのではなく、山門の外、下の方にある薬師会館。ここから薬王寺の本堂まではゆっくり歩けば20分ほどかかってしまう。明日の朝は本堂までおつとめに行くことになっているのだ。

6:30 夕食。最後の夜ということでビールとカラオケも入って宴会となる。添乗員の玉井さんが、いろいろな「扮装」をして皆を楽しませてくれ、大爆笑。

9:00 入浴。 10:00 就寝。



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